発音美人とは?
最近、Instagramで英語の発音解説動画が流れてきました。
「m」の発音を「鼻濁音」と解説する投稿を見て…、
つい職業病というか、居ても立ってもいられずコメント欄で「それは鼻音では?」と指摘を入れてしまいました。
その後、いろいろ考えたのですが、
僕が本当にモヤモヤしているのは、用語のミスそのものよりも、
「音声学の基礎もままならないのに『専門家』を名乗る不誠実さ」の方なんだと思います。
もし音声学をかじった人間なら、
「鼻濁音」という言葉を聞いて真っ先に浮かぶのは、山手言葉のガ行のような「んが」の音のはずです。
「ドラゴンボールと言えば?」と言われてすぐに「かめはめは」を思い浮かべるレベルです。
英語の「m」が両唇鼻音であることと、日本語の鼻濁音を混同する、というのはほぼあり得なくて(;^_^
にもかかわらず、なぜ堂々と「発音の専門家」として講座を売れるのか。
結局、彼らにとっての「鼻濁音」や「フォニックス」といった言葉は、正確な知識に基づくツールではなく、
「なんだか難しそうで専門的っぽく響く権威的な記号」として消費されているだけなのでしょう。
それに加えて、あの界隈特有の「アメリカ英語至上主義」も、どうしても肌に合いません。
実際、僕らが生きていて対峙するのはアメリカ人だけではありません。
フランス人、タイ人、中国人……世界中で英語を使う人たちと会話する際、
必要なのは「架空のアメリカ人のモノマネ」ではなく、自分の論理を伝えるための「共通言語としての道具」です。
ちゃんと意思疎通できる能力よりも、「ネイティブっぽく聞こえる自分」という記号を売る。
「発音美人」なんていう看板を掲げなくても、通じればいい。
それよりも、自分の頭で何を考え、どう言葉を紡ぐか。
そっちを鍛える方が、よっぽど「垢抜けて」いると僕は思います。










