スタンダード?(神丘教室)
どうも、池之内です。
英語教育、というか言語教育というのはここ10年で大きなトレンド変更がありまして、
いわゆるCFERだのCan-doだのといったものが影響しているんです。
ぼくもそれを大々的に取り入れていて、正直この3月からは授業スタイルを刷新しました
多くの人は「効率の良い暗記法」や「テクニック」を期待するのですが、僕がやっているのはその真逆。
「生徒に自分で考えさせ、頭に汗をかかせること」です。
裏側(いや、むしろ表側か?)をお見せします。
1. 「分かったつもり」を破壊する
授業の冒頭、まずは前回の小テストを解かせます。
この小テストが癖がありまして。
いつも授業の最後に「今日勉強したことがテストに出るとしたら、どんな問題を作る?」と生徒に問いかけ、自分たちで小テストを作ってもらいます。
教える側の意図はシンプル。
「誰かに教えること」こそが、知識の定着に最も負荷がかかり、かつ効率的な学習法だからです。
2. アクティブリコールで「脳を検索する」
授業の最後には、テキストもプリントもしまって
「今日の授業で大事だと思うことを思い出して書き出そう」という時間を設けます。
「アクティブリコール」と呼ばれています。
読んで覚えるのではなく、記憶の引き出しを必死に開けるという「脳の検索行為」ですね。
記憶定着としての効果が非常に高いんですね、これ。
3. 「規則性は、教わるものじゃなく見つけるもの」
文法においても、僕がすべてを教えることはありません。
最初にリスニング、というかディクテーションをします。
6文の英文を放送して、それを6~8回繰り返す。
生徒はそれを文字起こしする。
そして、その中に既存の内容と新規の内容を織り交ぜています。
そして、新しく学習する内容(have toなど)を含む英文を指定して、「どんな特徴がありますか?」と問いかけます。
丸暗記させるのではなく、例文を比較して「三人称単数でhasになる」「疑問文でDo/Doesがつく」という構造を、生徒自身の手で発見させるのです。
ぼくはそれを生徒たちに発表してもらって、ホワイトボードに書きまとめていく。
さらに問いかけて(「なんでDoを使うと思う?」「それって何動詞のルール?」など)、本来講師が一方的に教えて(語って?)しまう内容を生徒と一緒に仕上げていく。
自分で英文のルールに気づいてもらう、または一緒にそれを言語化する。
ただただ教えてもらうだけだと、身に付かないですからね。
4. 自己表現で「知識」を「自分の言葉」にする
知識をいくら整理しても、それが自分自身と繋がっていなければ意味がありません。
「have toを使って、あなたが家や学校で『しなければならないこと』を英語で書いてみよう」。
ここで面白いのが、生徒たちが書き出す内容です。
「I have to study English.」のような無難なものから、「I have to help my mom with the dishes.」といった日常の風景まで。
自分で文章を作る過程で、彼らは初めて「have to」という文法項目を、教科書の例文から「自分の生活を表現するためのツール」に昇華させているんです。
ここでの大切なプロセスは、「ほかの人が話していることで参考になるものをメモしておこう」という時間です。
自分以外の生徒がどんな「しなければならないこと」を抱えているかを知る。
これによって、英語は単なる暗記対象から、「他者と日常を共有するための共通言語」へと姿を変えます。
とか大げさなこと言ってますが、要は「実際に自分のこととして使ってみればいいじゃん」ってことです。
そっちのほうが身に付くし、それっていたって自然なことでしょ?
(そして、そういう形式で定期テストも出てますよね、神丘中って)
5. 誤文訂正で「思考の解像度」を上げる
最後に、あえて間違えた英文を直させる時間を設けます。
「なぜ間違えているのか」を言語化させる。
*言語教育における、誤用分析っていうのに近い発想です。
このプロセスを経て初めて、曖昧だった理解が「使える知識」へと進化するんです。
結局のところ、僕の仕事は知識を流し込むことではなく、
生徒たちが英語というシステムを自分の頭で組み立てるための「制限された舞台」を用意することです。
と、延々と話しましたが、正直これが変わったことをやっているように見えて、
もはやこれが国際スタンダードなんですよね。
生徒が主体的に学ぶっていうのを学習塾で突き詰めると、こういう指導になるわけで。









